今、『プラハの春』という本を読んでいます。
もちろん日本語ですが。
話の舞台は冷戦中のチェコ・プラハ。その中で重要なかかわりをする東ドイツ(DDR)。
東側諸国と西側の違いが鮮明に描かれています。
そんな中でかなり特殊な位置づけにあるのがベルリンだったのではないかと。
一つの都市が違う国として成り立っていた。ベルリンの西ドイツ側へ行くにはスペシャルトレインで西側の都市からしかアクセスできないという状況。もちろん東からは行けませんが。
今回建築を見てまわると、そのルートはまさにかつてベルリンの壁があった場所を巡るルートになっているのです。
つまり、近・現代建築は東西ドイツが互いの力を示すかのように建てられているということなのでしょう。さらに、ベルリンの壁崩壊後、未開発の東側に手をつけたためでしょう。
ドイツは日本と共に第二次世界大戦で負けた国です。
都市景観は他のヨーロッパの都市とは違っていました。
ブリュッセルは、“ミニパリ”という感じを持っていますし、去年行ったコペンハーゲンもパリとは違うものの建物保存の方向性。。
オランダは独自の路線を行っていますが…。
それに比べるとベルリンは特殊な空気を感じました。
何か日本に近い空気です。
ドイツも日本も戦後すさまじい経済発展を遂げ、それによって都市が作り上げられたのでしょう。
ベルリンにはカイザーウィルヘルム教会という戦時中に一部破壊された建物が残っていますが、その他の建築は非常に現代的です。これはあくまでも感想ですが、ドイツも日本も敗戦の記憶を消そうとしているのかと。
ものすごく古い歴史的な建築の横に現代建築を建ててしまうとか。(たとえばケルン大聖堂とか)
まぁとにかくなんとなく都市の感じが似ているんです。
ヨーロッパは国と国が陸続きで、かなりアクセスも楽に出来ます。
しかし、面白いことに国が違うと全く雰囲気が違う。。。
さらに、こんなに違うのにEUとしてまとまっている?。
ユーロで統一通貨だし。
今回のベルリン旅行はドミニク・ペローのヴェロドームに感動し、さらにヨーロッパの都市の違いを肌で感じました。
0 件のコメント:
コメントを投稿